成長型マインドセットと固定型マインドセット
スタンフォード大学の心理学者、キャロル・ドゥエック教授によれば、マインドセットには2つのタイプがあり、それぞれ『成長型マインドセット』と『固定型マインドセット』と呼ばれています。
では、一つずつ見ていきましょう。
固定型マインドセットとは?
固定型マインドセットとは、簡単に言うと、自分の能力・知性・才能などは固定的なものであり、変わらないと考えるような考え方です。
例えば子供の頃、学校の成績があまり良くなかったなら、自分は頭の良くない人間だと考えてしまったり、逆に子供の頃に勉強ができたなら、自分は頭の良い人間だと固定した考え方を持ってしまうことです。
実は、これは非常に問題のある考え方です。
実際に、もし自分があまり頭が良くないと思っていたら、明らかに頭の良さそうな人に対して挑戦しなかったり、努力して追いつこうとすら考えないかもしれません。
逆に、自分が頭がいいと思っていたら、自分がちょっとやってできないことは、そもそも向いていないと考えて、粘り強く努力したりせずに、早々に見切りをつけてしまうかもしれません。
固定型マインドセットについては、僕の経験上も思い当たる節がありますので、次に僕の経験についてお話します。
固定型マインドセットについての僕の経験
僕の経験を少し書きます。
僕は、今ではほとんどやっていませんが、学生の頃はテレビゲームが大好きでした。
ゲームは何でも得意でしたが、特に対戦格闘ゲームはほとんど負けることはありませんでした。
ところが、徐々に周囲が研究をしだして、僕もちょくちょく負けることがあるようになりました。
すると、僕は負けじと研究して努力するのではなく、そのゲームをやめてしまったんです。
今でも後悔しています。
なぜ、そのとき向かっていかなかったのか。
向かっていけば、負けたとしても絶対もっと強くなれたはずです。
そもそも、当時の僕は勘違いしていました。
自分は、勝って当然だと思っていました。
ですが、本当の勝負は才能だけでは決まりません。
勝負して負けたとき、その敗因を自分で分析し、自分なりの仮説を立ててそれを検証する。
仮説が間違っていたら、また分析し、また仮説を立てて検証する。
これを地道に繰り返した者だけが、勝負に勝つ実力を身につけて勝てるようになるんです。
この実力の前では、才能など誤差のようなものです。
このように、僕は自分は強いという固定型マインドセットを持っていたために、敗北を恐れ、強くなる努力もせず、もっと強くなるチャンスを逃してしまいました。
昔の僕に限った話ではありませんが、固定型マインドセットを持った人というのは、失敗するとほとんどの場合はあきらめ、すぐに成功できる別のなにかを探し始めます。
そして、自分の得意分野を探すことや、失敗や苦労を避けることが人生の目標になってしまいます。
それではダメなんです。
一番やってはいけないのは、昔の僕がやってしまったように、失敗を避けたいという欲求に負けてしまうことなんです。
成長型マインドセットとは?
固定型マインドセットの反対が、成長型マインドセットです。
固定型マインドセットでは、自分の限界に挑戦するようなことはしませんが、成長型マインドセットは、人間は自分自身に挑戦することでしか潜在的な能力を発揮できないと考えます。
成長型マインドセットの持ち主は困難を耐え抜き、仕事に意味を見出し、長期的に成功する傾向があります。
実際にスタンフォード大学では、失敗を恐れず、すべての経験から学習することが奨励されていて、ほとんどの新興企業が失敗すると言われるシリコンバレーの起業文化の原動力になっているそうです。
まとめ
固定型マインドセットは、今すぐに捨ててください。
今までのあなたの経験から、自分はこの程度とは絶対に思わないことです。
人間は、自分が思っているよりもはるかに成長することができます。
そのためには、すべての経験から学習するという姿勢が大切です。
リスクを取り、居心地の良い領域から抜け出し、失敗に前向きな成長型マインドセットを身につければ、あなたは大きく成長することができるはずです。
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