勉強のやる気が出ない!そんな時でも勉強する方法があるって本当?

「勉強しなければいけないのに、やる気が出ない…」と悩んでいませんか?

 

この記事は、

 

「勉強のやる気を出す方法が知りたい」
「勉強する習慣を身につけたい」

 

かた向けに書かれています。
この記事を読むことで、

 

「やる気に関係なく勉強する方法」
「結果的に、やる気と集中力が上がる勉強のやり方」

 

を知ることができます。

「勉強するためには、やる気が必要」というのは間違いです!

勉強するためには、本当にやる気が必要?

「やる気が出ないから勉強できない」と悩んでいませんか?
でも、それは間違いです。

 

「やる気があるから勉強する」のではありません。
正しいのは「勉強するからやる気が出る」です。

 

順番が逆なんですね。
では、その理由を説明します。

勉強するからやる気が出る理由を説明します

人間は悲しいから泣くし、楽しいから笑います。

 

普通は、この因果関係の順番です。
でも実は、これは半分しか正解ではありません。

 

残りの半分は、人間は泣くから悲しい気持ちになるし、笑うから楽しい気持ちになるです。

 

心理学には「認知的不協和の解消」という考え方があります。
「認知的不協和の解消」とは、アメリカの心理学者レオン・フェスティンガーが提唱した考え方です。

 

「認知的不協和の解消」をすごく簡単に説明すると、
  • 楽しい気持ちなのに泣いている
  • 悲しい気持ちなのに笑っている
上記のように気持ちと行動が矛盾している時、どちらかに統一して矛盾を解消しようとする心理のことです。

 

この例で説明すると、楽しい気持ちなのに泣いていると、だんだん気持ちも悲しくなってきて、 そのうち行動と気持ちが「悲しい」で一致します。
悲しい気持ちなのに笑っていると、だんだん気持ちも楽しくなっていって、行動と気持ちが「楽しい」で一致します。
これが、認知的不協和の解消の簡単な説明です。

 

これを深掘りしていくと行動することで、ある程度自分の心理をコントロールできる」という結論になります。
事実、悲しくて気分が沈んでいる時に上を向いて歩いてみたり、無理にでも笑顔を作ってみたりすると、気分がいくらか軽くなるという経験は、多くの人が持っているのではないでしょうか。

 

私自身も、落ち込んでしまうようなことがあった時は、上を向くようにしています。
人間は、落ち込んでいるとどうしても顔が下を向いてしまいます。
そんな時は、顔を上に向けることを意識するだけで気持ちが楽になります。

 

さて、「気分と行動」の関係についてお話しましたが、実は「やる気と勉強」の関係もこれと同じです。
勉強するという行動を先にとれば、認知的不協和の解消によってやる気も上がってきます。

逆に、勉強するという行動を先にとらなければ、やる気は低いままでいつまでたっても上がらないということもわかると思います。

やる気ではなく、「習慣と環境」で自分をコントロールしましょう

やる気だけで勉強しようとするのが良くない理由を解説します

実際問題として、意思の力だけで自分の行動を完全にコントロールすることは、ほとんど不可能です。
やる気だけにフォーカスして自分の行動をコントロールしようとすると、たいてい失敗します。

 

これは、実際に多くの人が経験していることではないでしょうか。
にもかかわらず、ほとんどの人が「やる気が上がりさえすれば勉強できる」と勘違いしているのです。

やる気に頼らずに勉強する方法を解説します

私からの提案は、元々やる気だけで自分をコントロールするのは難しいのだから、環境を整理し、習慣を身につけることで、自分をコントロールしましょうということです。

 

人間は、環境に非常に大きな影響を受けます。
例えば、もしあなたが今の環境から飛び出して、全く知らない土地で全く新しい人間関係で暮らしたとしたら、1年後には全く別人のようになってると思いませんか?

 

同じように、 人間は習慣からも大きな影響を受けます。
「習慣は第二の天性」という言葉があるように、どのような習慣を身につけるかで人間は全くの別人になります。
それゆえに、やる気だけに頼って勉強しようとするよりも、環境と習慣の力を利用して自分を変えていった方がうまくいくのです。

 

事実、世界的な記録を残し結果を出したアスリートには、自分は意志が弱い人間だということをよく理解している人が多いのです。
彼ら(彼女ら)は「意志の弱い自分が厳しいトレーニングを挫折せずに続けるにはどうすれば良いか?」という問いについて考え、工夫しています。

 

やる気だけに頼らずに、環境を整え習慣の力を利用することで、トレーニングを継続する方法を工夫しているのです。

 

でも、勉強する時にやる気はあった方がいいでしょ?

もちろん、勉強する時にやる気があった方が良いのは言うまでもありません。
ただ、やる気をコントロールすること自体が難しく、そのコントロールが難しいやる気でさらに自分の行動をコントロールするというのは、スジの良い方法とはいえません。

ちなみに、やる気だけで勉強を続けることができる人というのは「切羽詰まっている人」だけです。

俗に「ケツに火がつく」という言葉があるように、勉強しなければ命がないというような極限状況になれば、それは強烈なやる気につながり、結果としてやる気のみで勉強を続けることは可能です。
実際に、このパターンで難関資格や難関校に合格する人もいます。

 

でも、このような極端な状況を自分で作り出すことはできません。
ですので、環境や習慣の力を利用して、自分のやる気にあまり関係なく勉強を継続するのがベストです。

やる気なしでも勉強できる「習慣と環境」の具体例を解説します

やる気の話の前に「そもそも時間がない」という方へ

あなたが、社会人やビジネスパーソンであるなら、「時間がない」という気持ちは私も痛いほどわかります。

 

しかし、資格を取ったり自分を高めたりするために勉強するのであれば、どうしてもある程度まとまった時間を確保しないわけにはいきません。

 

砂時計の画像

そのためには、「今まで何かのために使っていた時間を削る」という作業がどうしても必要になります。
ちなみに私の場合は、テレビを見ることと付き合いで飲みに行くのをやめました。
そうやって、勉強する時間を確保しています。

 

何かを捨てなければ、何かを得ることはできません。
でも、好きなことをする時間を捨ててまで勉強しているという気持ちが、やる気にも繋がります。

やる気に関係なく勉強できる環境の作り方を説明します

まず重要なのは、自宅の勉強スペースです。
一番理想的なのは書斎を作って、その部屋には勉強に関連しないものは一切置かないことです。

 

書斎の画像

ただ、ひと部屋をまるまる勉強だけの部屋にするのは、実際は難しい場合も多いと思います。

 

そこで、書斎とまではいきませんが、やる気に関係なく勉強に集中できる部屋の作り方をこちらの記事にまとめました。
良かったら、ご参考にしてみてください。

 

図書館などを利用すれば、やる気に関係なく勉強できます

図書館や自習室といった外部の環境を利用して、やる気に関係なく勉強する方法を説明します。

 

図書館や自習室を利用するのは、とても良い方法です。
まず、集中を乱すようなものが周りにないから、集中できます。

 

図書館の画像

 

そして、周りの人達も勉強しているから、自分も自然に勉強しようという気になります。

 

ちなみに、周囲の人がしていることに同調して自分も同じことをしてしまうことを、行動心理学では「バンドワゴン効果」と呼んでいます。

 

周囲の人が勉強している空間で自分も勉強することは、「やる気に関係なく勉強する」という目的を果たすためには、とても理にかなった行動といえます。

 

図書館に行く時間も、前もって決めておくといいでしょう。
「○曜日の○時~○時までは、図書館で勉強!」というふうにルーティン化した方が、勉強を習慣化しやすくなります。
時間と場所も指定した方が習慣化しやすくなるのです。

 

環境の効果と習慣の効果が合わさるので、「やる気に関係なく勉強する」という目的を果たすためには効果絶大です。

 

図書館の画像

やる気に関係なく勉強するためには、習慣の力を利用しましょう

これから勉強を習慣化する話をしていきますが、その前に「勉強は朝やるのがいいのか、それとも夜がいいのか?」という問題があります。
これは、個人の好みもあって大変難しい問題なのですが、「やる気に関係なく勉強するために習慣の力を利用する」という点だけにフォーカスするなら、「朝型」の方が良いと私は思います。
その理由を解説します。

 

モーニング珈琲の画像

やる気に関係なく勉強するには、朝型が良い理由

朝は出勤の準備などがあるため、誰しもが忙しい時間帯です。
そのため朝勉強する時は、例えば「勉強は6時半まで」といった具合に、時間を早めに切り上げないといけません。

 

「少ししか時間が取れないなら、効率が悪いんじゃないの?」と思うかもしれませんが、それは逆です。
「勉強は○時まで」というふうに厳格に区切られているからこそ、集中して勉強できるのです。
時間が短いからこそ、「効率的に勉強するために自分で工夫しよう!」という気になるのです。
そして、自分から工夫しようとする意思は、やる気にも繋がります。

 

そもそも、やる気が出ないというのは、目の前の勉強に集中できていなくて、ゲームのこととか友達と遊ぶこととかを想像してしまうから「やる気が出ないな~」と考えてしまうのです。

 

女子学生の画像

つまり、勉強に集中できていないから、やる気が出ないと感じてしまうのです。
これは逆にいうなら、勉強に集中する環境と習慣さえ作ってしまえば、やる気が出ないと感じることはなくなるということでもあります。

締め切りを作ることで集中力が増し、やる気に関係なく勉強できるようになります

やる気に関係なく勉強するためには、締め切りを作って時間を区切り、その時間は勉強だけに集中することが重要です。
そのためには、「朝の○時~○時は勉強する」とか「○曜日の○時~○時は図書館で勉強する」など、しっかり予定を組んで時間を区切るようにします。

 

時計の画像

あとは、急に時間ができて勉強する時も「○時まで勉強する」という感じで期限を設けます。
こうすることで「残り○分しかないから、○○の部分を復習しよう」といった具合に、自分で勉強内容を工夫するようになります。

 

自発的に勉強内容を工夫する姿勢が身につけば、やる気というものを意識しなくても、勉強に集中できるようになります。(←超重要です!)

 

集中する男性の画像

やる気に関係なく勉強するためには「夜の○○時以降は勉強しない」と決めてしまった方が良い理由

「夜遅くまで起きて勉強すればいいや」と思っていると、どうしても勉強が先延ばしになってしまいます。
最悪なのは、その日の朝の段階で「今はやる気が出ないから、勉強は夜やろう」と思ってしまうことです。

 

私の経験上断言しますが、今やらなければいけない事を先延ばしして、良い結果が出ることは100%ありません。
特に、勉強などの「やりたくはないけど、やらなければいけないこと」は、逆にいかに前倒ししてやれるかを考えるべきなのです。

 

そのためには「夜○○時以降は勉強しない」と決めるのは、とても有効です。
例えば「夜10時以降は勉強しない」と決めていれば「やるなら今しかない!」という気持ちが常に働くようになるので、やる気に関係なく勉強する可能性が高くなります。

 

辞書を読む少女の画像

ちなみに私の場合は、21時以降は勉強しないと決めていて、その時間帯は純粋に読みたい本を読むなど、リラックスする時間にあてています。

 

具体的にいうと面白そうな小説や、やさしめの教養書を読んでいます。
最近読んだ本だと、こちらなんかは哲学をものすごく分かりやすく解説していてオススメできます。
面白い本だったので、この著者の他の本も私は2冊購入しました。

やる気に関係なく勉強するには「とりあえず着手」することです!

やる気が出ない時というのは、勉強しようかどうかで悩んでしまって、そこに多くの時間を取られてしまいます。
時間がないといっているのに、何の生産性もない「迷う」ということに多くの時間が使われてしまうのです。
そして、その時間は完全に無駄です。

 

そこで、私が実際にやっている「5秒ルール」をご紹介します。

 

5のイメージの画像

勉強するかどうか迷ったら「5、4、3、2、1、ゼロ!」と声に出してカウントダウンします。
そして、「ゼロ!」と言ったら、何も考えずに勉強を始めるという、ただこれだけです。

 

ペンを持って机に向かって、とりあえず勉強に着手できれば、目的の半分は達成されたようなものです。
なぜなら、やる気が出なくて勉強しない時というのは、机に向かって座ることすらしないで遊んでしまう場合がほとんどだからです。

 

それゆえに「とりあえず机に向かって座り、勉強に着手する」ことが重要なのです。
机に向かって座ってしまえば、問題などを解いていくうちに、やる気は自然に出てきます。

 

また、この方法を使えば勉強するかどうかで迷っている時間をカットできるため、時間がない受験生や社会人には、特にオススメの方法だといえます。

やる気に関係なく勉強するために、これだけはやめてほしいことを説明します

やる気に関係なく勉強できるようになるために、これだけはやめてほしいことがあります。
それは、「スマホなどのソーシャルゲーム」です。

 

スマホのソーシャルゲームでは、デイリーミッションやイベントなどで、とにかくユーザーを長時間ゲームに縛りつけようとします。

 

さらにスタミナ制を導入するなどして、ゲームをしていない時でも、ゲームのことがユーザーの頭から離れないように工夫しています。
スタミナ制のゲームをやったことがある方なら分かると思いますが、例えば「14時になったらスタミナが全快するな」など、ゲームをしていない時でもゲームのことを考えてしまいますよね?

 

スマホのソーシャルゲームは、ユーザーがゲームをプレイしていない時でも、頭の中でゲームのことを思い出すように仕掛けが施されているのです

 

さらに、長い時間をかけてコツコツ育てたキャラには愛着が湧き「せっかく長い時間をかけたんだから」という気持ちがダラダラとゲームを続けさせ、ゲームそのものをやめるという決断をできにくくします

 

経済学ではこのようなことを「埋没費用の誤謬(ごびゅう)」と呼んでいます。
スマホのソーシャルゲームを供給している会社は、そこまで計算してゲームを供給しているのです。

 

このように、いくつもの仕掛けが施されたスマホのソーシャルゲームをプレイする一方で、勉強も集中してこなすのは可能でしょうか?

 

勉強の最中にゲームのスタミナのことを思い出して、ゲームのことに少しでも考えが及んでしまったら、その時点で勉強への集中は途切れてしまいます。

 

結論をいうと、この二つを両立するのは不可能です。
勉強を取るのかスマホのゲームを取るのか、決断する必要があります。

 

ちなみに私も、スマホのソーシャルゲームをやったことがありますが、データは全て消去しました。
データを消さないと、未練心から結局ゲームに戻ってしまうからです。

 

また、スマホの画面の中にゲームのアイコンがあるのもよくありません。
アイコンを見れば、どうしてもゲームのことを想像してしまうので、勉強の妨げになるからです。

 

アイフォンの画像

本気でやるなら、ゲームのデータは消去することをオススメします。

まとめ

「やる気が出れば勉強するのに」という考え方は間違いです。
「勉強するからやる気が出る」というのが、正しい考え方です。

 

それゆえに、やる気だけに頼ろうとせずに、習慣と環境で自分をコントロールすることが重要です。

 

勉強する習慣を作る時に、そもそも時間がないという人は、飲みに行く時間やテレビを見る時間を削るなどして、時間を確保する必要があります。

 

時間を確保できたら「この勉強は○時まで」というふうに、必ず期限を作ってそれを守ります。
期限を意識することで集中力が生まれ、限られた時間をやりくりする工夫は、やる気に繋がります。

 

やる気が出なくて勉強できない時というのは、やるかどうか迷うことに多くの時間が消費されてしまいます。
「5秒ルール」を適用することで、この問題を解決し、やる気に関係なく勉強に着手できます。

 

最後に、スマホのソーシャルゲームとは縁を切りましょう。
勉強とスマホのゲームは、どちらかしか選べません。
ぜひ、ご自身のために勉強を選んでください。

 

この記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
この記事を最後まで読んでくださったあなたは、もしかしたら効率的なノートの取り方についても興味をお持ちになるかもしれません。

 

もし、心理学を応用した効率的な勉強ノートの取り方にご興味をお持ちなら、こちらの記事にまとめてあります。
よろしければ、ご参考にしてみてください。

【社会人編】とありますが、学生の方が読んでも参考になる内容になっています。

それでは、こちらの記事は以上となります。

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