人間は誘惑に弱い生き物です。
それなのに、やる気や気合いだけで勉強を継続しようというようなやり方は、非常に筋の悪いやり方です。
この記事では、長期間勉強を続けるために必要な3つのことについて心理学的に解説します。
目次
集中できる環境を整備する
長期間勉強を続けていくためには、まず勉強に集中できる環境を作ることが第一です。
具体的には、勉強しかできない部屋を作ります。
その部屋には、気が散るようなものは一切置かないようにします。
これが非常に重要です。
例えば、もし勉強部屋にマンガ本などを置いてしまった場合、マンガ本が目に入ると、どうしてもその漫画の内容をイメージしてしまいます 。
マンガ本の内容をイメージしてしまって、意識がマンガ本の方に行ってしまうと、せっかく勉強に集中していた状態が解除されてしまいます。
それゆえに、勉強以外のイメージが想起されるマンガ本や雑誌などは、置かないようにしたほうがいいんです。
心理学の実験でも、人間は周囲の環境から極めて大きな影響を受けることが分かっています。
まずは、自分が勉強だけに集中できる環境を整えましょう。
スマホやゲーム機を勉強部屋に置くのは NG!
勉強部屋に絶対に置いてはいけないものを個別に見ていきます。
まず、ゲーム機は勉強部屋に絶対に置いてはいけません。
ゲーム機を見ただけで、勉強の集中状態が解除されてしまいますし、最悪ゲームをやってしまうと数時間ゲームに時間を持って行かれてしまいます。
スマホについては、勉強部屋には絶対に持ち込まないようにします。
LINE やメールの通知を知らせる音を聞くだけでも、勉強に向いていた集中状態が解除されてしまいます。
どうしても調べ物をするためにスマホが必要な場合でも、工夫して極力スマホは使わないようにしたほうが無難です。
ちなみに私は、調べものは ex-word という電子辞書を使って調べるようにしています。
ネットを使わないと調べることができないようなことは、勉強中はノートパソコンを使って調べるようにしています。
このノートパソコンは、勉強以外の遊びや趣味のことには使わないと決めていて、勉強専用にしています。
こうすれば、ノートパソコンを使っても、勉強以外のことに気が散る心配はなくなります。
誘惑に打ち勝つ方法を知る
そもそも、人間は誘惑に弱い生き物です。
にもかかわらず、意思の力だけに頼って「勉強するぞ!勉強するぞ!」と気合を入れても、それだけで長期間勉強を続けることは困難です。
それゆえに、勉強方法も人間は誘惑に弱いという前提に立って考える必要があります。
誘惑に打ち勝つための悪い例として、例えば『自分が誘惑に負けそうになった時に過去に誘惑に負けずに努力した自分を思い出す』というのがあります。
ですが、これはあまり良い方法ではありません。
というのも、人間は誘惑に負けなかったことを思い出すだけだと、約70%の確率で誘惑に負けてしまうことが分かっているからです。
あの時、誘惑に負けずに頑張ったんだから、今回くらいはいいかなと考えてしまうんです。
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ロイ・F.バウマイスター/ジョン・ティアニー インターシフト 2013年04月20日
自分が成功している姿をイメージすれば誘惑に勝てる?
よく、『誘惑に負けそうな時は、自分が成功している姿をイメージしましょう』という人がいますが、これも筋の悪い対処法です。
自分の意思が「勉強したくないなぁ~」とマイナスの方向を向いているのに、成功している姿をイメージしてそれに対処するというのは、自分の意志の力だけで、とにかく気合いで勉強を続けるという方法論とほとんど変わりません。
誘惑に打ち勝って勉強を続ける方法
「勉強しないで遊びたいな~」という、いわばマイナス方向に向いてしまっている意志をプラスの方向に向けさせるためには、気合ではなく「あの時は、なぜ誘惑に負けたかったのか?」という感じで、誘惑に負けなかった理由を考えてみるようにするとうまくいきます。
例えば、「あの時誘惑に負けなかったのは、家で勉強するとサボるかもしれないから図書館で勉強したからだ」とか、「勉強する前に余計なことを考えないで済むように、5分間瞑想するようにした」など、具体的に思い出すようにします。
こうすることで、意志の向きが変わります。
「サボりたい、サボりたい」と勉強したくない方向に向いていた意志が、誘惑に負けずに勉強した理由を考えることで、誘惑に負けずに勉強をする方向に自然に向きを変えます。
ちょっと説明が分かりづらかったかもしれませんが、これは実際にやってみるとわかります。
そして、これがとても重要なんです。
実際に誘惑に負けなかった理由を考えることで、約69%の人たちが誘惑に打ち勝ってやるべきことをやり、やってはいけないことをやらないという行動を取れたそうです。
誘惑に負けずに今日これから勉強する方法
先ほどの例を応用して、今日これから勉強するにはどうすれば良いか?
その答えは、自分に「今日、誘惑に負けずに勉強するには、どうすれば良いか?」ということを自問することです。
自問することによって、例えば「家に帰ってからだと疲れて勉強しない可能性があるから、図書館に寄って行こう」とか、「夕食を食べてからだと眠くなるから、夕食前に勉強しよう」など、誘惑への対処法を考えることになります。
ここが重要なんですが、今みたいに対処法を考えた時点で、勉強する方向に自分の意思のベクトルが自然に向くようになるんです。
そして、考えついた誘惑への対処法を実行することで、意思の力だけに頼らずに誘惑に打ち勝つことができるようになります。
この方法は、勉強だけに限らずダイエットや筋トレなど、あらゆることに応用することができます。
脳を鍛えて勉強の効率を上げる
食べ物で脳の処理能力が上がる!
勉強の効果を上げるためには、普段から脳を鍛えることが重要です。
意外かもしれませんが、食べ物が脳に与える影響は結構大きくて、健康的な食事をすることで IQ を上げることができます。
逆に、脳に良くない食べ物というのもあります。
代表的なのは、揚げ物やファストフード、ジャンクフードなどです。
このようなオメガ6脂肪酸を使った食べ物というのは、脳に良くありません。
また、ジャンクフードは人の心を怠惰にするとも言われています。
アメリカの超肥満体の人が、ポテトチップスやハンバーガーを食べているのを何度かテレビで見たことがありますが、ジャンクフードやファストフードを見たときに、そういう悪いイメージが想起されるのであれば、ジャンクフードが人の心を怠惰にするという話もうなずけます。
日常生活の中でも、脳を鍛えることができる!
新しい刺激があるほど、脳の処理能力は上がります。
普段の生活の中でも、いつもと違う道を通るとか、入ったことがない店に入ってみるなど、ほんの些細なことで良いので未知の新しいことを試してみることで、脳を鍛えることができます。
また、休みの日などは電車や車で思い切って行ったことがない場所へ遠出してみるのは、おおいに脳の刺激になるし、気分もリフレッシュできるので一石二鳥です。
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まとめ
勉強というのは、長期間継続しなければ効果が出ません。
意思力だけに頼って気合で勉強するというのは、よほど強力な動機がなければ続きません。
そこで、まずは環境を整備しましょう。
見ると気が散るものや勉強に関係ないものは、勉強部屋に持ち込まないようにします。
特に、スマホは勉強部屋には絶対に持ち込まないようにしましょう。
次に、人間は誘惑に弱いということを理解して、気合や意志力だけで乗り切ろうとはしないことです。
気合や意志力を使わずに乗り切るためには、「今日やると決めたことを誘惑に負けずに実行するためにはどうすれば良いか?」を考えます。
そうすることで、自分の意思のベクトルをやるべきことをやる方向に自然と向けることができます。
これは実際にやってみると効果をすごく実感できるので、是非やってみてください 。
最後に、勉強の効果を上げるために普段から脳を鍛えることを意識します。
健康的な食事をとることで 、IQ を上げることができます。
逆に、脳に悪い食事もあります。
揚げ物やファストフード、ジャンクフードなどは、極力取らないようにしましょう。
新しい刺激を脳に与えることで、脳を鍛えることができます。
行ったことがない場所へ行ってみたり、自分にとって未知なことを積極的にやってみるようにします。
例えば、休日に遠出するのはとても良いことです。
アイディアの質は、その人の移動距離に比例するという言葉もあるくらいで、良いアイディアも生まれやすくなります。
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