はじめに
今でこそ、僕は禁煙していますが、昔は禁煙をすることができませんでした。
禁煙しようと思っても、「お酒を飲んだ時は吸ってもいいや」みたいに、あとから特殊ルールをつけ足して、結局禁煙には失敗するというのを何度も繰り返していました。
あなたがもし喫煙者で、過去に禁煙をしたことがあるのなら、この感じはわかっていただけると思います。
なぜ禁煙できたのか?
僕が禁煙できたのには、決定的な理由があります。
数年前のことですが、ある時急に肺が痛くなったんです。
「まさか、肺ガン!?」と思った僕は、まだ死にたくないと心の底から思いました。
結局病院で検査したら、なんの異常もなかったんですが、そのとき僕は思いました。
「死に直面すると、こんなに恐怖を感じるのなら、もし本当に肺ガンだったら、禁煙しなかったことを死ぬほど後悔したはずだ。なら、今やめよう。」
そう決心すると、不思議と一発で禁煙することができました。
人間は変わりたくない生き物ですし、できることなら行動したくもない生き物です。
ですので、そもそも人間は具体的に差し迫った危険がなければ、なかなか行動しようとしません。
僕の場合は、肺ガンという文字通りの危険が迫ってきたので、禁煙という行動を完遂できたんだと思います。
根性で禁煙するのは正しい?
禁煙やダイエットの話になると、できない人は意志が弱いからだとなりがちですが、僕はそれは少し違うと思います。
もちろん、禁煙もダイエットも意思が強い人が有利です。
でも、そういうふうに思っているからこそ、意志の力だけに頼ってしまって、禁煙やダイエットに失敗する人が後を絶たないのではないでしょうか?
目標の立て方を工夫する。
「禁煙したい」というような、自分が避けたいと思っている行動を目標にすることを『回避目標』といいます。
しかし、回避目標で目標を達成するのは相当難しいことです。
例えば、あなたが今誰かから「黄色い鳥を思い浮かべないでください」と言われたとします。
でも、あなたは今、黄色い鳥を思い浮かべてしまったのではありませんか?
人間は、禁止されると余計にそれが強く印象に残ってしまいます。
そのような状況で禁煙するのは、たとえ意志が強い人でもかなり難しいはずです。
接近目標でやる気や充実感につなげる。
回避目標とは反対の目標の立て方を『接近目標』といいます。
接近目標とは、自分がこうしたいと思うような未来に接近するような目標の立て方です。
例えば、あなたが海外旅行に行きたいとします。
「海外旅行に行く」という目標も接近目標ですが、うまいやり方は、さっきの禁煙とつなげてしまえばいいんです。
「半年禁煙して、その分の浮いたお金で海外旅行に行く」
というふうに目標を立てれば、さっきは回避目標だった禁煙を、接近目標に変えることができます。
接近目標は明るい未来が目標になっているため、やる気や充実感に繋がります。
回避目標は、工夫してできるだけ接近目標に変えるようにしてみてください。
勉強する時も、「勉強しなければならない」という回避目標ではなく、「今勉強して、1年後には資格を取って月5万円余計に稼げるようになって、そのお金でハワイ旅行に行く」のような具体的な接近目標に変えることができれば、やる気も上がりますよ。
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